帰国子女向け教育、再生可能エネルギーで、より良い未来をつくっていく

帰国子女向け教育、時代の流れとともに生まれた事業

教育事業を行うTCK Workshop(以下、TCK)は、海外子女・帰国子女を対象にしたオンライン家庭教師サービスです。 社会がグローバル化する中、海外で活躍する日本人が増え続けています。 そういった両親をもつ子ども達は、海外で教育を受けることになります。 その結果、人格形成と学習を行う大切な時期に、母国語以外の言語を習得することで精一杯になり、 異文化の中で居場所を見つけられず悩みをかかえる子ども達が少なくありません。 適切な支援さえあれば幸せな子ども時代を過ごし、やがて海外での経験をギフトだと感じてもらえるようになるはず。 自身も帰国子女である創業者の水田が、そういった想いからはじめた事業です。

教育事業の取り組みについて

帰国子女として悩んだ経験から、このサービスを立ち上げました

水田:私は5〜10歳の間、NYで過ごしたのですが、バイリンガル教育や、自由の国アメリカと協調性を重んじる日本、両方の文化の間で悩むことがたくさんありました。帰国子女といえば、一般的には恵まれた環境だと思われることも多いのですが、私と同じように悩みを抱える子どもが少なくありません。また、2カ国語を同時に学ぶため、両方とも常に100点を取れる子はまずいません。必ずどちらか、あるいは両方の学習が遅れる傾向にあります。「もしあの時、同じような経験をもつ大人から励ましてもらい、適切な支援を受けていたら、あんなにつらい思いをしなくても済んだはず」。そんな想いからTCKを立ち上げました。TCKの先生はほぼ全員帰国子女のため、海外子女・帰国子女の子ども達の気持ちが痛いほど分かる先生たちばかりです。親も子どもの将来に不安を抱えているため、子どもだけでなくご両親とも密にコミュニケーションを取りながら支援を進めていきます。それによって、生徒さん自身はもちろん、家庭の雰囲気も良くなっていくところをたくさん見てきました。 そして、なによりも大切にしているのは、海外で育った経験は困難なことだけでなく、かけがえのない経験も与えてくれると伝えていくこと。海外で育った経験を持つ人の多くは、多様な経験から自分と異なる考えであってもすぐに悪意とは受けとめません。なぜそう考えるのかを聞き出し、自分の意見も伝える。そうやって問題を解決する力を養っているのです。こういった高い異文化理解能力は、今後の国際化社会においてきっと役に立つはず。海外子女・帰国子女の子ども達が大人になり、世界中の人々の架け橋になっていく。TCKは、そんな支援ができる事業だと思っています。

日本に異文化理解能力をもつ人を増やし、世界とともに成長していきたい

水田:日本では年間約1万人の帰国子女が帰国しています。2018年5月時点で、TCKは世界約25か国で150名の生徒様を指導しています。まだ困っている家庭がたくさんあるため、今後はより多くの方にサービスを提供していきたいと思っています。そして、いずれはTCKを利用した生徒や先生たちが情報交換できるコミュニティをつくりたいと考えています。私たちが大切にしているのは、学習支援だけでなく、異文化理解能力をもつ人材を育成すること。将来はそれに特化したカリキュラムをつくっていく予定です。世界の人々にとって、日本は独特の人間関係のルールや仕事観をもつ国です。異文化理解能力をもつ人が日本に増えれば、世界中の人たちと協働し、お互いの良さを引き出せる人が増えるはずです。TCKは日本駐車場開発グループにとって新しい、まだまだ小さい事業ですが、きちんとビジネスとして継続し、拡大していくことが重要だと考えています。やがて帰国子女の子ども達が成長し、社会の中で活躍していく。そのためにも、より良いサービスを提供し多くの子ども達に喜んでもらい、事業を拡大させていきたいと思っています。


※掲載情報は取材当時のものです。

PROFILE

株式会社TCK Workshop
取締役ファウンダー
水田(熊谷)早枝子

2007年東京大学経済学部卒業。外資系消費材メーカーに入社後、2013年フルブライト奨学生としてハーバード大学経営大学院入学。2015年ハーバード大学経営大学院卒業。MBA取得。 2014年日本駐車場開発100%子会社としてTCKワークショップ設立。