日本駐車場開発株式会社

二度あった人生の転機。
選んだのは「後悔しない道」。

日本スキー場開発株式会社
代表取締役社長 鈴木 周平 「経営者になるための修行の場」として選んだコンサルティング会社、ゴルフ場再生ファンドを経て、 2006年、日本駐車場開発に入社。2007年に30歳で財務担当取締役に就任。その後、2012年に日本スキー場開発社長に就任し、2015年にマザーズ上場を達成。

クライアントとして出会ったNPD。
意欲と経営陣の能力に圧倒された。

私が就職活動をしていた1998年は就職氷河期で、リストラという言葉が新聞に出始めていたころでした。「何十年も働いてきた会社から一方的に首を切られて」という感傷的な記事を読みながら、どこか冷静に「能力が足りないからそうなったのではないか」と感じていました。「自分はそうはなりたくない」、「どこに行っても通用する人材になりたい」、「就職するのであればビジネスマンとして成功を目指さなくては」、と直感的に思いました。同時に、人生は短いので若いうちに人の何倍も努力して一生分稼ぎ、できるだけ早く引退したい、という思いもありました。そこで、普通に就職をするのではなく、将来的に自分が経営者になるためにはどうすればいいかを考えるようになりました。そして在学中に英語のダブルスクールをして語学を身につけ、アメリカの公認会計士の資格を取り、修行の場としてコンサルティング会社に入社しました。さまざまなベンチャー企業と仕事をする中、クライアントの一つにNPDがありました。当時、23歳と若かった私は、成長に対する意欲、ビジネスモデル、商売に長けた経営陣を見て圧倒されたのを覚えています。「絶対にこの会社は上場するだろうな」と確信しました。結局、上場を見届ける前に、ゴルフ場の再生ファンドプロジェクトに携わることになり、悔しかったのを覚えてます。そこでは大規模な会社更生案件として管財人チームの一員となり、ゴルフ事業のMA、そして再生事業に携わりました。当時まだ20代半ばの自分にとって、非常にシビアかつエキサイティングな仕事でした。当時、既にコンサルティング会社からその会社へ転籍しておりましたが、このままこの会社で経営にも携わりたいと思いはじめた頃に、以前お世話になった当時のNPDの副社長の氏家さんから「一緒に仕事をしよう。CFO(最高財務責任者)としてやってみないか」と誘われました。とても悩みましたが、最後は、どちらを選んだ方が後悔しないかと考え、結果、NPDに転職して茨の道を歩んだ方が自分を鍛えられると信じ、29歳の時に転職を決めました。

自分が社長を務めている間に
圧倒的に日本一の会社にする。

NPDには財務経理本部長として入社し、翌年には取締役CFOに就任しました。30歳の取締役は当時最年少でしたが、CFOとしてしっかり会社をリードすること、自分が納得いくまで能力を高めることにフォーカスして取り組みました。当時は新規事業としてスキー場事業が始まるなど、借り入れが増えていた時期だったので、財務面を綺麗にすることと新卒採用や評価制度を含めた人事制度の構築が大きなミッションでした。そして、自分の中ではCFOとしてやれることを終えたと感じた5年後、CFOを後進に譲り、スキー場事業の経営層に手を挙げました。前職でゴルフ場の再生に経営者として携わりたいと思ったように、スキー場事業を経営してみたいと強く思ったのです。最初に任された群馬県の川場スキー場では、冬の収益を改善することに加え、地元の特産品であるお米を活かした飲食事業や、夏場は使われていないスキー場の立体駐車場でのアトラクション事業など、オフシーズンの活性化を行い、リゾート全体の収益改善に成功しました。2012年に譲り受けた白馬観光開発の3つのスキー場では「白馬はスキーだけではなく、もともと登山からスタートした」と地元の方に教えていただき、実際に夏や秋に多くのお客様で賑わっておりました。春から秋までの「グリーンシーズン」の活性化事業を新たにスタートさせ、他のスキー場にもこの手法を応用していきました。今でこそグリーンシーズンという言葉が業界にも浸透してきましたが、これはもともと取り組まれていた白馬の経営手法を他にも展開してきた結果です。グリーンシーズンは業界内でもすいぶん活性化してきましたが、まだまだできることはたくさんあります。自分が社長の間に、日本スキー場開発を圧倒的に日本一のスキー場運営会社にしたいと思っています。人生の中で転機と呼ばれるタイミングは何度かあると思いますが、私自身は周りの学生と同じような就職活動をしなかったことが最初の転機であり、NPDへの転職が二度目の転機でした。悩みましたが、「後悔しない方を選ぶ」、「茨の道を選ぶ」ことが自分の判断基準でした。就職活動はまさに転機ですが、就職する、しないを含め、30年後の自分がよくやったと思ってもらえるような決断をするために、今、100%素の自分と真剣に考え抜いて決断して欲しいと思います。


※掲載情報は取材当時のものです。